業績が思わしくなく赤字の補填で社長の貸付金がどんどん増えている会社があります。
その頑張っておられる社長がご高齢であったり、病弱であったりされる場合、言いにくいことですが相続のことが心配ですと助言することがあります。
会社は大幅な欠損金をかかえており、その持株はその評価が0に近いが社長の貸付金はそのままの金額で評価されてしまいます。それを何とかしましょうということです。
税務上の繰越欠損金額の範囲内の金額はまず債務免除されてはどうですか、と助言をさせていただいています。税務上の繰越欠損金を超える貸付金については資本金に振替えることをご検討いただいています。この資本への振替は増資手続きによることになりますが、注意しなければならないことも多くあります。
増資にあたっては「時価で割当すること」と、「株主総会の特別決議」が必要です。この時の時価評価の仕方と相続の時の時価評価の仕方が違うことを利用して相続財産の評価を下げようというものです。
ただし資本金の増加に伴い、会社が支払う毎年の税金が増えることもありますので、それらの点も充分注意が必要です。
私どもでは税金のことについて、相続税のこと毎年の税金のこと等いろいろと多面的に考えさせていただいています。何なりとご相談ください。
税理士法人野口会計事務所 所長 野口泰弘