相続税は原則として、相続又は遺贈により取得した全ての財産を課税の対象としていますが、国民感情への配慮からでしょうか非課税とされているものがあります。
墓地や墓石、仏壇、仏具、神をお祭りする道具など日常的に礼拝をしているものは非課税とされています。ただし、骨とう的価値があるなど投資の対象となるものや商品として所有しているものは除かれます。
相続発生後に相続等により取得した現預金をもとに仏壇や仏具などを購入しても、それは非課税にはなりません。
私は、そのような相続税対策ということで行ったわけではありませんが、この8月に郷里の壱岐(長崎県の玄界難にある孤島 壱岐の島)からご先祖様に奈良の地の墓におうつりいただく儀式を済ませたところです。奈良の墓地の永代使用の権利は十数年前に取得していましたが、今回墓石を作り、そこにご先祖様の御魂におうつりいただきました。
まちがいなく私の現預金資産はその分減少しています。しかし墓地の権利やお墓は相続財産にならないので、まちがいなく私が亡くなった時の相続税対策になっています。それに子供や孫達から「遠い地の先祖の墓を守る」という負担を少しでも少なくできたことは大きな成果だと自己満足をしています。
相続に関連してそれぞれの方が色々な心配や悩みをお持ちだと思います。相続税の対策はもちろん、相続に関連する色々な心配事を一緒に考えさせていただきたいと思っています。何でもご相談下さい。
税理士法人野口会計事務所 所長 野口泰弘