国土交通省で低所得者向けの住宅に空き家を活用し、家賃を一部補助する仕組みの法案化が進められているそうです。
空き家の所有者にとってちょっと期待したいところですが、耐震性や断熱性の基準もあるそうですのでリフォーム代の負担も心配です。入居者の家賃滞納を心配される所有者もおられると思います。
空き家が家賃補助というようなことで住んでもらえる人が出来るのは都会の人口の多い所のことでしょうね。田舎では家賃補助をしても住んでもらえる人がいないのです。家賃の安い方に移ったら、またそこに空き家が出来るだけです。
戦後70年、都会から離れた地方では子供が生まれたらその子を一生懸命育て教育し、その子が成長し働けるようになったら都会に出て行ってしまう。後に老人だけが残る。その老人も亡くなっていく。このようにして田舎では空き家がどんどん出来てしまっているのです。
地方に働く場を作ることを考えてほしいと思うのは私だけではないでしょう。働くところがあれば若者が都会に出て行かないですむし、都会から田舎に帰ってくる人もあるでしょう。
田舎の空き家をはじめ利用されていない不動産にも固定資産税はかかるし管理も大変ですが、使ってもらえる人も買ってもらえる人もいないので、借りてもらうことも売ることも出来ません。
田舎の不動産も相続財産として相続税の対象とされます。
法律、税法の矛盾を少々感じながらも出来ている現行の税制をよく理解して、活用できるものは活用し節税の方法を考えて相談をいただく方々のお役に立てるようにと思っています。
何なりとご相談ください。
税理士法人野口会計事務所 所長 野口泰弘