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若者に資産移転、消費を刺激 ・・・生前贈与で節税

    日本の相続税の税率は世界の中でも高いほうです。また歴史も古く、初めて日本に相続税が創設されたのは1905年(明治38年)日露戦争の費用を調達するためでした。何度も改定され、現在の相続税法は戦後シャウプ勧告に基づいて1958年(昭和33年)から導入されました。富の再分配を促して所得格差の固定化を防ぐこと、そして勤労意欲を向上させる(相続した財産だけで生活するのではなく、労働で収入を得るのを促す)ことを目的に現在の累進課税型の相続税が導入されてきました。2015年(平成27年)に現在の相続税法に改正、基礎控除が[3,000万円+600万円×法定相続人数]と縮小された結果、今まではお金持ちの税金といったイメージの日本の相続税でしたが、一般会社員も対象となる可能性が出てきました。
   相続税法はこのように資産や所得の再分配機能を持つ税金ですが、一方で贈与税と合わせて景気刺激策として使われる側面もあります。そのひとつが親や祖父母から資金援助を受ける際の贈与税の非課税枠です。人生で大きな出費を伴う住宅取得や教育、結婚・育児費用が対象となっています。高齢者から若い世代へ資産を移すことによる消費喚起などの経済効果が狙いです。相続まで資産を持つと税金が高くなりますが、早めに贈与すれば抑えられる仕組みです。
  このような税法上の特例制度を充分に活用し、相続税を圧縮できるものは最大限圧縮し次の世代に引き継いでいくのは親のつとめであり、私どもの仕事であると考え相談に乗らせていただいています。相続のこと税金のことなんでもご相談ください。

税理士法人野口会計事務所 所長 野口泰弘
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