遺言書に遺贈や不動産や預貯金の取得者などをきちんと明示してあっても、その遺言をされた方が亡くなられた時に、その内容が自動的に実現されるわけではありません。遺言の内容を実現することを「遺言執行」といいます。この遺言執行によって遺言の内容に従った財産分けが実現出来るのです。
遺言執行は、不動産登記の変更や預貯金の名義変更・解約、分配等の多くの行為に及びます。この執行の役目を担うのが「遺言執行者」です。誰を遺言執行者にするかは、遺言をする人(被相続人)が遺言書に記載することによって指定出来ます。
遺言書に遺言執行者の定めのない場合は、原則として相続人全員で共同して遺言の執行をしなければなりません。遺贈だけでなく相続の場面では相続人同士の利害が対立するケースも多く、相続人共同での遺言執行は難しい場合も多いです。
遺言執行者を家庭裁判所で選任してもらうことも出来ますが、この手続きも家庭裁判所に戸籍等多くの書類を提出する必要があり、手間のかかる負担もあります。
私どもでも遺言書作成のお手伝いをすることが多くあります。後々なるべく問題が起きないよう公正証書遺言にすることが多いです。原案をご本人と一緒に充分検討し、その内容を文書にし、ご本人にそれを見てもらい、その上で公証人役場に持ち込み、公証人(裁判官退任者等が多いです)に遺言書として書類を作成してもらい、日にちを決めて公証人役場に遺言者と一緒に出向きます。公証人が公証人役場で作成した遺言書の原案を読み上げて、それでよいかを遺言者に確認し、公正証書遺言書を遺言者、公証人、立会人2名の押印で完成させます。
私どもは、この遺言書作成のときに遺言執行人の指定を受けることが多いです。遺言執行人には私どもでは税理士法人野口会計事務所で受けることにしています。個人で受けるよりも法人で受ける方が有能な多くの従業員を活用出来るし、法人の生命は無限であるのでと考えています。
私どもの事務所では遺言書作成、遺言執行人の仕事、最大限の節税対策をしての相続税申告のお手伝いをさせていただくことを大事な仕事と考えています。
何でもご相談ください。
税理士法人野口会計事務所 所長 野口泰弘