先週(3月20日)今年1月1日時点の公示地価が新聞等で発表されました。地価上昇が全国に広がっているという嬉しい見出しでしたが、上昇の実状は都市部・観光地に集中しているようです。
今回の発表では三大都市圏だけでなく地方圏でも都市部やその周辺、訪日外国人客の見込める観光地などは商業地だけでなく住宅地にも上昇が多く見られました。
一方、人口減や高齢化が進み、交通等の利便性も低いと思えるような地域は下落が続いているようです。奈良県では訪日客の増加で奈良市での上昇は少し目立ちましたが、県全体としてはなお下落が続いているようです。
今回公表の公示地価は国土交通省が毎年3月に公表する1月1日時点の全国の土地価格です。一般の土地取引や公共事業用地の取得の際に価格の指標となると言われています。
公的機関が公表する地価には公示地価のほか、国税庁が夏に公表する路線価(1月1日時点)、都道府県が調べて国交省が9月に公表する基準地価(7月1日時点)があります。路線価は主要な道路に面する土地が対象で、相続税や贈与税の算定に使うことになります。基準地価は、その年の半ばの地価動向が把握できる点が利点と言われています。
土地所有者にとっては、所有土地の評価が上ることは、毎年の固定資産税が大きくなるし相続の時は相続税負担が大きいものになるので必ずしも喜ばしいことではありませんが、所有財産の価値があがることは嬉しいですね。
そのようなことも話しながら、財産所有に係わる節税対策について色々と相談にのらせていただいています。何でもご相談ください。
税理士法人野口会計事務所 所長 野口泰弘